百獣の王ライオンに弱点や苦手なものが存在するのでしょうか。完全無欠に見えたライオンにもなんと弱点や苦手なものが存在しました。今回のブログではライオンの身体的特徴とライオンを苦しめる草について紹介します。
名前:ライオン
分類:哺乳類
生息地:アフリカ・インドの草原
大きさ:体長2.4m(オス)
特徴:
オスの鬣(たてがみ)は敵の攻撃から首を守るのに役立ちます。ネコ科では唯一、群れで暮らしています。
百獣の王ライオンは力が強く、鋭い爪と強靭な牙を持つ生き物です。しかし、他の動物に比べ劣っているところもあるようです。
それは何かというと「心臓」です。
体重に占める心臓の重さをほかの動物と比べてみると、ハイエナは約1%、犬は0.8%前後あります。それに対して、ライオンの心臓は0.5%前後で、ハイエナの約半分です。
体に対して心臓が大きければ、それだけ全身に素早く血液を送ることができます。つまり息が上がりにくくなり、長い時間活動できます。
反対に、心臓が小さいライオンはすぐに息が苦しくなって長く走ることができません。ライオンが群れで狩りをするのは、獲物を長く追いかけることができないことも一因かもしれません。
ライオンを苦しめる敵といえば何を思い浮かべますか。ハイエナやワニ、それともチーターでしょうか。実はライオンを苦しめる敵は動物だけではありません。地面に生えた草もライオンを困らせることがあります。
その草の名前は「ライオンゴロシ」といいます。これは忍者のまきびしのような草です。なぜなら、ライオンゴロシはかたい棘を持つ実を地面にばらまくからです。さらに棘には、釣り針には「かえし」がついており、一度刺さるとなかなか外れません。
ライオンが足に刺さった棘を口で抜こうとしたときに口の中に刺さってしまい、最後は食べ物を食べることができなくなって死んでしまったという話も残っています。
ライオンゴロシという恐ろしい名前の草は、その名の通りライオンを苦しめるハンターだったのです。
今日はライオンについて紹介しました。強靭な生き物のライオンにも弱点があると知ると少しだけ身近に感じます。ライオンゴロシの草はもう少しライオンに優しくしてあげてほしいものです。
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今泉忠明 監修「おもしろい!進化のふしぎ やっぱりざんねんないきもの事典」
今泉忠明 監修「おもしろい!進化のふしぎ さらにざんねんないきもの事典」